仕事ばかりの日々から抜け出したいフリーランスへ。オフ時間の過ごし方で心を整えるヒント
仕事ばかりの日々になっていませんか?フリーランスの「オフ時間」の悩み
フリーランスとして働き始め、自分のペースで仕事ができることに喜びを感じている方も多いと思います。その一方で、「気づけば仕事のことばかり考えている」「何のために働いているのか分からなくなる時がある」「仕事以外の時間が減ってしまった」と感じることはありませんか?
会社員時代には、通勤時間や休憩時間、会社の飲み会や同僚との雑談など、意識せずとも仕事から離れる時間や機会がありました。しかし、フリーランスになると、良くも悪くも自分自身が仕事のオン/オフをコントロールする必要があります。自宅が職場になることも多く、物理的な境界線がないため、仕事時間とプライベート時間の区別が曖昧になりがちです。
特に、責任感の強い方や、仕事が好きな方ほど、「もっと頑張らなきゃ」「納期まで時間がないから」と、つい時間を忘れて仕事に没頭してしまう傾向があります。これは素晴らしいことですが、仕事以外の時間をおろそかにしてしまうと、心身のバランスを崩したり、働くこと以外の楽しみを見失ってしまったりすることがあります。
「何をしていいか分からない」「休んでいるのに心が休まらない」と感じているフリーランスの方もいるかもしれません。それは決して特別なことではなく、環境の変化に伴う自然な反応です。今回は、そんな仕事漬けになりがちな日々から抜け出し、心満たされるオフ時間の過ごし方を見つけるヒントについてお話しします。
なぜオフ時間を上手く使えないのか?フリーランス特有の背景
フリーランスがオフ時間を上手く使えない背景には、いくつかの理由が考えられます。
- 仕事と生活の境界線が曖昧: 自宅兼オフィスの場合、物理的なオン/オフの切り替えが難しいです。常に仕事道具が目に入ったり、少し手が空くとすぐに仕事に戻ってしまったりします。
- 「休むこと」への罪悪感や不安: 働いていないと収入に繋がらないという意識から、「休んでいる暇はない」「もっと頑張らなければ」という焦りを感じやすいです。
- 仕事以外のコミュニティが少ない: 会社員時代のような同僚との関係性がなくなり、仕事以外の話題で気軽に話せる相手が減ることで、趣味や遊びの情報が入ってきにくくなることがあります。
- 「趣味」を見失う: 仕事が面白くやりがいがあるほど、それが生活の中心になり、かつて持っていた趣味に時間を割かなくなったり、新しい趣味を探す意欲が湧きにくくなったりします。
- 「有益な時間」を過ごさなければというプレッシャー: せっかくのオフ時間だから何か生産的なことをしなければ、という意識が働き、かえってリラックスできなかったり、何をすれば良いか分からなくなったりします。
こうした状況が続くと、心身が休まらず、仕事の効率が落ちたり、何のために働いているのか分からなくなったりする恐れがあります。
心満たされるオフ時間を見つけるためのヒント
では、どのようにすれば仕事ばかりの日々から抜け出し、心満たされるオフ時間を作ることができるでしょうか?いくつかの具体的なヒントをご紹介します。
1. オフ時間も「計画」してみる
「休む時間」や「遊ぶ時間」も、仕事のタスクと同じようにスケジュールに入れてみましょう。例えば、「〇曜日の午後は完全オフ」「この日は友人と会う」「この時間帯はスマホを見ない」など、具体的な予定として組み込みます。予定が入ると、意識的に仕事から離れやすくなります。最初は抵抗があるかもしれませんが、仕事と同じくらいオフの時間も大切だと認識することが第一歩です。
2. 小さな「楽しみ」から始めてみる
大掛かりな趣味を見つけようと気負う必要はありません。まずは、日常生活の中で手軽にできる「小さな楽しみ」を見つけてみましょう。
- 近所の気になっていたカフェで本を読む
- 普段通らない道を散歩する
- 好きな音楽を聴きながらゆっくり過ごす
- 観たかった映画やドラマを見る
- 気になっていた料理を作ってみる
- 植物を育ててみる
こうした小さな楽しみを日常に取り入れることで、心がリフレッシュされ、仕事以外の世界に目を向けるきっかけになります。
3. 仕事以外の「役割」を持ってみる
仕事とは関係ないコミュニティに参加したり、役割を持ったりすることも、オフ時間の質を高めることに繋がります。
- 地域のボランティア活動に参加する
- 習い事や教室に通う
- 共通の趣味を持つサークルに参加する
- 友人や家族と定期的に食事をする
仕事の肩書きとは違う自分として人と関わることで、視野が広がり、新たな発見があるかもしれません。これは、仕事で成果を出すプレッシャーから一時的に解放される時間でもあります。
4. 意識的に「デジタルデトックス」をする
仕事の連絡ツールやSNSから離れる時間を作ることも大切です。特にフリーランスは仕事の連絡がいつ入るか分からないという不安から、常にスマホやPCをチェックしがちです。意識的に時間を決めてデバイスから離れることで、脳を休ませ、リラックスすることができます。
5. 五感を意識した「リフレッシュ」を取り入れる
視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚といった五感を意識して、仕事とは関係ない刺激を取り入れてみましょう。
- 好きな香りのアロマを焚く、お風呂に入れる
- 自然の中で過ごし、景色や空気を感じる
- 手触りの良いものに触れる
- 美味しいものをじっくり味わって食べる
五感を満たすことは、心を落ち着かせ、リラックス効果を高めてくれます。
6. 「何もせずぼーっとする」時間も自分に許す
「オフの時間なのに、何も有益なことをしていない」「時間がもったいない」と感じる必要はありません。ただぼーっとして過ごす時間も、心身にとっては大切な休息です。カフェの窓から外を眺める、公園のベンチに座る、音楽を聴きながら横になるなど、目的なく過ごす時間も自分に許してあげましょう。
オフ時間の充実は、仕事の質も高める
心満たされるオフ時間を持つことは、決して仕事をサボることではありません。むしろ、心身がリフレッシュされることで、仕事への集中力が高まり、創造性が刺激され、結果として仕事の質を高めることに繋がります。
最初から完璧にこなそうと思わず、まずは週に数時間でも、1日に短い時間でも良いので、「仕事から離れる時間」を意識的に作ってみてください。そして、そこで何をするかは、その時の自分が心から「やりたい」と思えることを選ぶのが一番です。
一人でオフ時間の使い方に悩んでいる方も、少しずつ試してみるうちに、きっと自分に合った方法が見つかるはずです。「フリーランスこころ相談室」には、同じように仕事とオフのバランスに悩む仲間がいるかもしれません。もしよろしければ、そうした場で悩みを共有してみるのも良いでしょう。
仕事も大切ですが、あなた自身の心と体の健康も、フリーランスとして長く活躍するためには欠かせません。心満たされるオフ時間を大切にして、より充実したフリーランス生活を送れるよう、応援しています。